生活保護を受ける前に知っておくべきデメリットとは?賢く利用するための注意点

生活保護を受給すると、最低限の生活が保障され働かずとも一定の収入が得られるようになります。生活保護を受給することは、メリットもありますが、デメリットも少なくありません。

例えば生活保護を受給していることで、所有できるものや住居の制限、定期的な訪問など、生活保護ならではのデメリットもあります。これから生活保護の受給を考えている人は、デメリットについても把握することが大切です。

生活保護を受給すると考えられるデメリット10選

生活保護を受給するデメリットは以下の通りです。ただし、状況によって福祉事務所やケースワーカーに相談することで、必ずしも制限の対象にならないものもあります。

・高価なものを所有できなくなる
・住む場所が制限される(家賃分の住宅扶助内)
・ローンをの契約ができなくなる
・持ち家や車、株や有価証券を所有できなくなる
・貯蓄の制限があり指導が入ることもある
・親族に扶養照会が行われることがある
・定期訪問による安否確認や生活調査がある
・不正受給は逮捕されるリスクもある
・お金を借りられなくなる
・生活保護からの復帰が難しくなる

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

高価なものを所有できなくなる

生活保護を受給すると、所有できる物に制限がかかります。

平均的な値段よりも高い=高価なものを所有できなくなります。例えば、ブランド物のバックや靴、洋服、貴金属、宝石などの高価なものは、制限の対象となってしまいます。家や車ほどではないものの、売却すると生活費程度のお金が手に入る可能性もあります。

そのため、高価なものを売却し十分なお金があるときは、保護費と差し引いて支給される、もしくは、お金があるうちは受給できなくなる可能性も出てきます。もともと自分で所有していなくても、相続で得た高価なものも対象です。

住む場所が制限される(家賃分の住宅扶助内)

生活保護を受給すると、家賃分の住宅扶助が支給されています。

住んでいる自治体によって金額が変わってくるのですが、住宅扶助内で収まる家賃の範囲で住居を探すことになります。家賃以外にかかる更新費や管理費は実費となるため、支払える範囲であれば制限がありません。

とはいえ、管理費が高額になればその分生活費から支払うようになり、大きな負担となってしまいます。生活保護受給者の状況によっては、すぐに引っ越すと高額な違約金がかかってしまう場合もあり、限定的に認められることもあります。

ローンの契約ができなくなる

生活保護を受給すると、住宅ローン、車のローンなどの契約ができなくなります。

また、新規でクレジットカードの発行ができなくなるなど制限を受けることになります。生活保護を受給していると、安定した収入があるとは言えません。そのため、金融機関の審査に通らなくなります。

また、生活保護費を借金の返済に充ててはいけないと定められています。もし、受給中に発覚すれば、保護費の返還を求められる場合もあるでしょう。もし、生活保護費だけでは生活できない、急にお金が必要になったときは、まずはケースワーカーに相談してください。

緊急小口資金など、生活保護を受給していても利用できる制度を教えてくれます。安易にローンに手を出すのはやめましょう。

持ち家や車、株や有価証券を所有できなくなる

生活保護を受給するためには、売却すればお金になる資産の所有は認められていません。

生活に困窮している=生活保護の受給の対象です。そのため、事前に売却できるものは手放し、それでも収入が少なく生活するのが難しい人は生活保護が受給できます。

基本的に持ち家は手放すことになります。住まずに所有している物件も、売却の対象となります。とはいえ、築年数が古く資産価値が見込めない物件や、すでにローンの返済が終わっている物件であれば、ケースワーカーに相談してそのまま住める場合もあります。売却できるような資産価値の高い家に住んでいる場合は、住宅扶助内で住める物件に引越しが必要になるケースも考えられます。

車は通勤・通学に必要な場合にのみ、所有が認められています。高級車の所有や、申請している以外の用途で使用することは認められていません。具体的には通院用として車を所有していたのに、旅行で使ったことが発覚した場合、生活保護の停止処分を受ける可能性も出てきます。

車にはガソリン代などの他にかかってくる費用もあり、保護費のなかで捻出するのは簡単な話ではありません。車を所有する場合、他の支出とのバランスも考えるようにしましょう。

株や有価証券

株や有価証券は、基本的に認められないため即時売却することになります。

株や有価証券は資産として認められるもののため、所有制限の対象です。生活保護の申請を出すときに、一緒に口座の同意書も提出しているはずです。受給者の銀行口座の動きを、福祉事務所やケースワーカーが確認しています。それが原因となり、隠していることを知られてしまう可能性もあります。
安易に隠そうとせずに、株や有価証券を申告するようにしましょう。

貯蓄の制限があり指導が入ることもある

生活保護は、一定以上の貯蓄があると指導の対象となってしまうことがあります。

生活保護は受給者が自立するまでの支援制度であり、貯蓄をすることが悪いわけではありません。保護費のなかで生活を切り詰め貯蓄することは、自立の為の行動として見なされます。

とはいえ、貯蓄の上限があり、一定以上に貯蓄が増えている場合は、指導の対象となる可能性も考えられます。

貯金がある場合は、保護費がなくても十分に生活できると判断されます。ただし、家電の買い替えのために貯蓄をしている、マンションの更新のためなど明確な理由があれば認められる可能性もあります。

貯金をする場合は、ケースワーカーに相談するなど、自由に貯蓄ができず制限の対象となってしまうデメリットも考えられます。

親族に扶養照会が行われることがある

申請の手続きを行う際に、親族に原則行われているのが扶養照会です。

生活保護の申請者の3親等以内の親族に対して、精神的・経済的な援助ができるかどうか確認を取るものです。扶養照会で頼れる親族がいないか確認する目的や、不正受給防止の意味があります。

とはいえ、生活保護を受給することを親族に知られたくないという人は非常に多く、扶養照会を理由に諦める人も少なくありません。扶養照会は、一定の条件を満たしている場合にのみ行わずに申請できる場合もあります。

例えば、金銭的な問題で揉めている相手や、DVや虐待を受けていた場合です。ただし、原則扶養照会が行われることもデメリットとして覚えておきましょう。

定期訪問による安否確認や生活調査がある

生活保護を受給すると、ケースワーカーによる自宅訪問が定期的に行われます。

目的は、安否確認や生活調査が主な目的になり、最低でも年に1度以上は訪問することが義務付けられています。担当するケースワーカーによっても頻度が変わってきます。

基本的には、今の状況を確認しつつ、困っていることはないか気軽に相談できる場といえるでしょう。勝手にタンスのなかを調べるようなことはありません。生活保護を受給している人の中には、家にケースワーカーが訪問することが負担になってしまう人もいます。

プライバシーの制限がかかることを、デメリットに感じることもあるでしょう。

不正受給は逮捕されるリスクもある

生活保護受給中の収入報告は必須です。

収入にも種類があり、給与以外にも、ギャンブルで儲けたお金や親からの仕送りなどの臨時収入も該当します。一時的なものなので、ケースワーカーに報告しなくても問題ないのではと思う人もいるかもしれません。

内緒にしていてバレてしまったときは生活保護の不正受給が疑われてしまいます。ケースワーカーに意図的に隠していると、刑罰の対象になってしまうこともあります。収入があったときは、ケースワーカーにきちんと伝えるようにしましょう。

お金を借りられなくなる

生活保護の受給者は、ローンやクレジットカード、キャッシングの契約ができません。

銀行や消費者金融などの金融機関は、安定した収入があるかどうかで判断しています。生活保護は安定収入とはみなされず、返済能力がないと判断されてしまう可能性が高いのです。

嘘をつき契約したところで、ブラックリストになってしまうリスクも出てきます。生活保護受給中に保護費が足りなくなることもあるかもしれません。その場合、緊急小口資金のように一時的に相談できる制度もあります。

基準範囲内でお金を支援してもらえるため、一度相談するようにしておきましょう。

生活保護からの復帰が難しくなる

生活保護は生活に困窮している人を保護し、最低限の生活を保障し自立を促すものです。

生活保護受給者のなかには、生活が安定すると生活保護を脱退できなくなってしまう人もいます。働かなくても一定以上のお金が入ってくる状況に慣れてしまう為、無理をして社会に戻りたいと思えなくなってしまいます。

生活保護を受給し社会から離れている期間が長ければ長いほど、恐怖心をもってしまう人も少なくありません。高齢者の場合は難しい部分もあるでしょう。ただし、若い世代で生活保護を受給してしまうと、社会復帰が難しくなってしまうデメリットが出てきてしまいます。

生活保護を受給すると考えられるメリット

生活保護にはデメリットがたくさんあることがわかったと思います。
次に生活保護のメリットについても見ていきましょう。

必要最低限の生活は維持できる

生活保護のメリットは、必要最低限の生活を維持するためのお金が手に入ることです。

生活扶助があるため、食費・光熱費・被服代の費用に充てることも可能です。使い道の自由度が高く、年代や世帯数によって金額が変わります。

生活に必要な費用を補うことができますし、子育て中の世帯や、障碍者のいる世帯は一定額が加算されています。収入が少なく生活が厳しい人にとっても、必要最低限の生活が保障されるのは大きなメリットといえるでしょう。

医療費や介護費が免除される

生活保護を受給すると、医療費や介護費の支払いが免除となります。
医療扶助の給付の対象となるのは、保険給付の範囲内に限定されています。

また、国民健康保険料の支払いも免除されるので、資格こそないものの費用負担なしで、医療サービスが受けられるようになります。

医療費は現金支給ではなく医療券として支給されます。また、受給者は医療機関への移動費も免除の対象となります。医療券は指定医療機関でしか利用できないので、気軽に相談できる最寄りの医療機関を確認しておきましょう。

非課税世帯になり税金など免除される

生活保護受給中は、非課税世帯となります。

そのため、所得税や住民税のような税金・保険料の支払いが免除となります。申請の手続きは、福祉事務所でできるものと市役所にて行うものもあります。

他にも、持ち家や車など例外的に所有が認められた資産に対して発生する税金も対象です。税金が免除されることで支払いの負担を減らせる点もメリットといえるでしょう。

NHKの受信料が免除される

生活保護受給中は、NHKの放送受信料も全額免除となります。

免除の対象になるためには「放送受信料免除申請書」を提出する必要があり、免除自由の証明を受け書類を提出します。その後、免除受理通知書を受け取ると手続きが完了となりますので、忘れずに申請しましょう。

NHKの公式サイトに詳細が記載されているため、確認しておくと安心です。

精神障害者でも利用できる

生活保護は、精神障害者でも利用できます。

うつ病やパニック障害、社会適応障害などさまざまな心の病が原因で、安定的な収入が得られなくなっている人もいます。

見た目では判断できない病気でもあり、医師の診断書をもとに働けるかどうかを判断することになります。時間をかけ、自分の心と向き合っていく必要があるため、受給が長期化するケースも少なくありません。

生活保護と障害年金のダブル需給も可能なので、費用の負担を減らせます。
まずは治療に専念したうえで、社会復帰を考えられるようになります。

永住権持っている外国人も対象になる

外国人の場合、生活保護の対象外となります。ただし永住権を持った、活動制限のない外国人であれば、生活保護の対象となり受給できるようになります。

具体的には、難民認定法の在留資格を持った永住権所有者や、在日(韓国人・台湾人・朝鮮人)の特別永住者、難民認定法の指定難民などが対象となります。

申請に必要な書類もあるため、対象かどうかは必ず確認しておきましょう。

緊急時の給付金を受け取れる

生活保護の受給中に急な出費があるときは、緊急時の給付金を申請できます。
給付金は保護費と相殺されないので、受け取る収入が少なくなることはありません。

具体的には以下のようなものが対象です。

・生活福祉資金貸付制度(福祉事務所にて認められて利用できる制度)
・母子父子寡婦福祉資金貸付金制度(ひとり親など)
・緊急小口資金(生活費が足りない)
・臨時特例つなぎ資金貸付制度(家がなく離職し支給までのお金がない)

いずれも条件を満たした人のみ借入ができる制度です。

どうしても保護費だけでは足りないときは、ケースワーカーに相談するようにしておきましょう。申請できる手続きについても、アドバイスしてくれるので安心です。

脱却すると就労自立給付金が受け取れる

受給者が就労で得た収入で、生活保護を脱却したときに「就労自立給付金」が受け取れます。生活保護の廃止が決まり、直近の支給日に現金で一括支給されます。

ただし、収入以外の理由で生活保護を脱退したときは給付金が受け取れません。
また、就労自立給付金は、算定対象期間をもとに就労認定額を決めています。

生業扶助費がかなり手厚くサポートしてくれる

生活保護のなかには、生活扶助費を基本に、住居費や介護費、医療費、教育費などのさまざまなお金も支給されています。現金で受け取れるものもあれば、現物支給されるものもあり、扶助の内容によっても変わります。

生活保護でも子育て世帯や介護、障害者向けの扶助もあるため、生活に困らない程度の費用が受け取れます。手厚いサポートが受けられるからこそ、安心して生活ができる点はメリットです。

まとめ

生活保護を受給することでデメリットになる部分も多く感じられると思います。貯金や持ち家、車や資産などの所有が出来なくなり、手放すものも出てきます。ケースワーカーへの報告義務や、定期訪問が負担に感じることもあるでしょう。

生活保護は制限なしで気軽に受給できる制度ではなく、守るべきルールも定められています。受給したあとは、できる限り貯金をして脱退に向けて就職活動などの努力もしていく必要があります。困ったことがあればケースワーカーなり相談できるようにしておきましょう。

 

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