年賀状じまいで後悔する理由とは?後悔しないで辞める方法を5つ紹介

終活を進めるなかで、人間関係の整理をおこなう場合があります。

人とのコミュニケーションを取る方法はいくつか存在しますが、そのなかでも年賀状を出すことで人間関係を維持している場合も多いです。

ただし、昨今では年賀状を出す機会も減っており、年賀状を出すのを辞めようと考えている方も多く見られます。

また、終活において人間関係を一度リセットしたい場合にも、年賀状を出すのを辞めることもあるでしょう。

実際に年賀状じまいをおこなう場合、慎重に検討しないと後悔してしまう場合もあります。

では、年賀状じまいで後悔する理由にはどのような点があるのでしょうか?

この記事では、年賀状じまいで後悔する理由や、うまく年賀状じまいする方法を紹介します。

年賀状じまいとは?

はじめに、年賀状について改めて紹介すると、新年を祝う言葉を記した挨拶状のことです。

年賀には、新しい年を祝うという意味があって、1月1日に届くように送付するのがマナーとなっています。

謹賀新年や賀正といった賀詞を添えた上で、旧年中にお世話になったことに対して感謝を伝えた上で、新しい年も変わらぬ厚情をお願いするという意味合いで送付するものです。

日頃お世話になっている方や友人だけでなく、遠方の親族や仕事上の付き合いがある方など、間柄を問わず誰に対しても送付できる特徴があります。

なお、年賀状を出すか出さないかについては、個人の自由となりお世話になった方に対して必ずしも年賀状を送付する必要はありません。

ただし、毎年必ず年賀状のやり取りをしていた方が、あるタイミングを境に年賀状が届かなくなると、何かあったのかと心配になってしまうものです。

そこで、年賀状じまいと呼ばれる、来年以降は年賀状を辞退する旨を伝えるのがおすすめです。

年賀状じまいをした人の割合

年々、年賀状を送る機会が減少している傾向にあります。

2023年の確定発行枚数は、16億枚程度となっているため、国民一人あたり10枚以上は送付している形となります。

年賀状が誕生したのが1949年のことであり、この際には1.8億枚でした。

さらに、ピークは2003年の44.6億枚であったことを考えれば、ピーク時の半分以下にまで減少しています。

人数ベースで言うと、約3割の人が一切年賀状を作成して送付してないというアンケート結果もあるのです。

ただし、見方次第ではまだ6割近くの人が年賀状を出して新年のあいさつをしているという事実があります。

また、SNSやメールなどで挨拶する人の割合は、全体の1割程度にすぎません。

以上より、年賀状はまだまだ欠かせないものとなっている実情があります。

年賀状を辞めたくなる理由

実際に、年賀状じまいをするきっかけとしては、以下のパターンがあります。

年賀状じまいするパターン 詳細
終活 終活とは、一般的には身の回りの品物や財産などの整理を指すが、人間関係の整理をおこなう場合もあり、年賀状じまいを同時におこなうことが多い。
年祝い 年祝いとは、長寿を祝うための儀式のこと。60歳を祝う還暦、70歳の古稀、77歳の喜寿、88歳の米寿が有名。祝い年は高齢であるため、年賀状じまいしても失礼に当たりにくい側面があり、年賀状じまいする場合がある。
退職・転職 仕事関係の年賀状が多い場合、退職や転職をきっかけに関係性が薄くなる方に対して年賀状じまいするケースが多い。
引越し 引越しすることにより、生活環境や職場環境が変化して心機一転となる。住所も変更になることから、引っ越しした旨を伝えつつ年賀状じまいするケースがある。
子供の成長 普段会えない遠方の親戚や友人に対して、子供の成長を報告するために写真付き年賀状を送付する場合がある。この場合、子供が成長したことで年賀状じまいするケースが多い。

以上のように、様々な理由があって年賀状じまいを選択する場合があります。

ほかにも、SNSで交流する機会が多くあえて年賀状を利用する必要がなくなった、相手から年賀状が来なくなったためにこちらからも出さなくなったなどのケースもあります。

年賀状じまいで後悔する人も?

年賀状じまいをすると、年賀状を作成する労力と年賀状の購入費用が不要になるメリットがあります。

ただし、年賀状じまいをして後悔するケースも少なくありません。

特に、以下のような点で後悔したと感じる場合があるのです。

  • 関係が途絶えた
  • 連絡先が分からなくなった
  • 年賀状を再開しづらくなった

各理由について、詳しく解説します。

関係が途絶えた

年賀状じまいすることで、相手との関係が途絶えてしまう可能性があります。

年賀状の切れ目が縁の切れ目となってしまい、年賀状じまいを進めると、気付いた時には親しく交流していた友人がいなくなるなどのケースもあるのです。

もし、孤独になってしまうと困ったことがあっても相談する相手がいなくなり、健康にも悪影響を与えかねません。

ストレスが認知症リスクを高める原因となるともいわれていることから、高齢の方は特に孤独を避けるべきです。

また、相手としては「あの人は年賀状を送ってくれたのに…」などと思われて、疎遠になってしまうこともあります。

さらに、普段あまり交流がない関係性であった場合、年賀状で近況報告している場合が多く、その関係も途絶えてしまうリスクがあります。

連絡先が分からなくなった

年賀状では、近況報告を兼ねておこなう場合が多いと説明しましたが、住所などが変更になった場合に年賀状でお知らせする機会も多いです。

年賀状じまいすることで、相手としては連絡を取りたいものの、最後の年賀状であることを宣言されるとコンタクトしにくいものです。

これにより、相手の連絡先が分からなくなってしまう可能性が考えられます。

年賀状を再開しづらくなった

一度、年賀状じまいをすると判断して、実際に年賀状じまいしたとします。

ただし、後でよく考えた末にやはり年賀状を送りたくなる場合もあります。

その場合でも、自ら年賀状の辞退を申し出ている建前上、気まずさを感じて再開を言い出しにくいものです。

よって、年賀状じまいする際には、年賀状を再開する予定がないかをしっかりと検討した上で判断する必要があります。

後悔しない年賀状じまいの方法5選

年賀状じまいで後悔しないようにするためには、以下の方法を取るのがおすすめです。

  • 会った時に伝える
  • 何も言わずに辞める
  • メール・ラインで伝える
  • 寒中見舞いで伝える
  • 終活年賀状を送る

各方法について、詳しく解説します。

会った時に伝える

もし、顔を合わせる機会がある相手の場合は、会った際に年賀状じまいを口頭で伝えるのがおすすめです。

直接会って伝えることで、言葉だけでなく表情や声のトーンなども相手に伝えることができるため、誤解を招いたり関係が悪化することを防止できます。

逆に、相手のリアクションもチェックできる点も魅力的です。

相手の意見や感情に配慮できるため、より丁寧に年賀状じまいできます。

特にお世話になった方やご年配の方など、敬意を示したい相手におすすめの方法です。

何も言わずに辞める

もし、相手が自分とあまり親しい間柄ではないケースでは、何も言わずに年賀状を辞める選択肢もあります。

相手としても、今年は年賀状が来なかったと感じないことが多く、特に問題になりません。

ただし、相手によっては不快な思いを与えてしまう可能性があるため、相手との関係性をよく考えてください。

メール・ラインで伝える

もし、年賀状じまいしたい相手が友人や気心が知れた方などの場合、年賀状じまいをメールやLINEなどのSNSで伝える方法もあります。

特に、普段から連絡を頻繁に取っている場合は、年賀状を辞めるとなっても特に違和感を覚えずに受け入れてもらえるでしょう。

ただし、メールやSNSで年賀状じまいをおこなう場合、複数の相手に一斉に連絡すると雑に扱われている印象を与えてしまいがちです。

また、メッセージだけでは相手の表情が見えない関係上、冷たい印象になる傾向があるため、一斉送信せずに一人ひとりに対して配慮した内容のメッセージを送ってください。

寒中見舞いで伝える

寒中見舞いは、寒さが厳しい季節において相手の健康を気遣う便りのことです。

季節の便りというと、一般的には以下が有名です。

  • 暑中見舞い
  • 残暑見舞い
  • 余寒見舞い

残暑見舞いや暑中見舞いはよく聞くものの、寒中見舞いは松の内が過ぎた1月7日頃から立春となる、2月4日頃までが目安です。

もし、2月4日を超えてしまうと余寒見舞いという名称に変化します。

寒中お見舞いを送る理由には、主に以下があります。

  • 季節の便りとして1年の中で最も寒い季節に相手の健康を気遣う意味で送る
  • 年賀状を食ってもらったが松の内の間に返すことができなかった場合の代わりとして送る
  • 親戚の喪中を知らずに年賀状が送られてきた相手に対して喪中の報告をする目的で送る
  • 喪中はがきをいただいた場合に年頭のご挨拶に変えた形で送る
  • 喪中と知らずに年賀状を出してしまった場合にお詫びとお悔やみの言葉として送る

さらに、年賀状の後に送るものとなるため、年賀状で伝えそびれた場合などに年賀状じまいの内容を含めて寒中お見舞いを送るとよいでしょう。

寒中見舞いの文例

寒中見舞いで年賀状じまいする場合、直近で年賀状のやりとりをしているケースが大半です。

そこで、以下のようにな形で来年以降の年賀状を送らないように連絡しましょう。

寒中お見舞い申し上げます。 このたびはご丁寧な年賀状をいただきありがとうございました。

さて、誠に勝手ながら本年をもちまして年賀状による年始のご挨拶を控えさせていただくこととなりました。

今後はメールなどで連絡を取らせていただければ幸いです。

寒中お見舞い申し上げます

ご丁寧な年賀状をいただき、ありがとうございました。

私からのご挨拶が遅れ、申し訳ございません。

ここ数年でデジタル時代になりましたため、年賀状でのご挨拶は遠慮させていただくことを考えておりました。

勝手ながら、今年をもちましてどなた様にも新年のご挨拶状を最後とさせていただきます。

今後も電話やメールなどでご連絡させていただければ幸いです。

時節柄、お風邪など召されぬようご自愛ください

寒中お見舞い申し上げます。

お年賀のご挨拶ありがとうございました。

大変嬉しく思っております。

私ごとで恐縮ですが、昨年は雑事に追われ年賀状の準備ができませんでした。

皆様とは今後もLINEなどでご連絡ができることから、この寒中見舞いをもって私から新年の挨拶は最後とさせていただこうと思います。

誠に勝手ではございますが今後も変わらぬお付き合いをよろしくお願いいたします。

皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈りいたします。

 

終活年賀状を送る

終活年賀状とは、年賀状で翌年以降は辞退する旨を記載して、最後の年賀状として差し出すことを言います。

終活年賀状そのものを、年賀状じまいと呼ぶケースもあり、スタンダードな方法であるといえます。

終活年賀状の文例

終活年賀状の例文として、以下3つを紹介します。

新年おめでとうございます。

皆様幸多き新春を迎えられたこととお喜び申し上げます。

旧年中は大変お世話になりました。

本年も昨年同様、ご指導の程よろしくお願い致します。

私事ではございますが、本年より年賀のご挨拶を一部メールでおこなっており、来年からは葉書による挨拶状をご遠慮させていただきます。

今後も変わらぬお付き合いの程、よろしくお願い致します。

 

謹賀新年

旧年中はお世話になりました。

本年もよろしくお願い申し上げます。

さて、私も齢重ねて七十となりました。

時代の移り変わりもあって、年賀状によるご挨拶は本年限りとさせていただきたたく存じます。

ご無礼をどうぞお許しくださいませ。

今後も普段のお付き合いは電話など頂戴できましたら幸いです。

皆様のご健康とご多幸をお祈りいたしております。

あけましておめでとうございます。

昨年中は格別のご厚情を賜り、厚く御礼申し上げます。

本年も昨年同様よろしくお願い申し上げます。

誠に恐縮ではございますが、来年より皆さまへの年賀状を控えさせていただくこととなりました。

今後は皆さまとLINEにて、より一層のご交誼を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。

まとめ

年賀状じまいは、相手との関係性に大きな影響を与える可能性がある行動となります。

普段から連絡を取り合っている場合は特に問題にならないものの、年賀状だけのやり取りがメインの場合は、よく関係性を考慮して年賀状じまいをすべきかどうかを判断して後悔しないようにしましょう。

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