お墓参りで気を付けるべきマナー|必要なものやお参りの手順を紹介

普段、当たり前のようにお彼岸などのタイミングでお墓参りするケースがあります。

お墓参りする場合、マナーを順守して正しい対応を図る必要があります。

では、お墓参りではどのような点に注意しなれならないのでしょうか。

この記事では、お墓参りで気を付けるべきマナーを紹介します。

お墓参りにマナーはある?

お墓参りについて改めて解説すると、お墓とはご先祖様や親しかった故人の供養をおこなうための場所となります。

お墓参りとは、故人を偲んで冥福を祈って、感謝の気持ちを伝えるという意味があるのです。

また、故人との心の繋がりを感じるための心の拠り所という意味合いもあります。

お墓は神聖なものと捉えがちですが、実際にお墓参りする際にこのようにしなければならないという厳格な決まりはありません。

ただし、お墓は宗派や慣習に違いがあるため、基本の流れや一般的な作法だけは念頭に置く必要があります。

お墓参りをする際の注意点

お墓参りをおこなう際には、注意すべきポイントがあります。

特に、以下の点に注意して故人に感謝の気持ちを伝える対応を図りましょう。

  • 墓石にはお酒をかけない
  • 線香の火は吹き消してはならない
  • 霊園のルールを順守する

故人がお酒を好んでいた場合、墓石にはお酒を供える場合があります。

これ自体は特に問題はありませんが、お墓にお酒をかける行為はNGです。

なぜ墓石にお酒をかけてはならないかと言えば、墓石が傷んだり変色やサビの原因になったりするリスクがあるためです。

もし、お酒をお供えする場合は器に注いで器のままお供えしてください。

次に、線香の火は吹き消してならないという点が挙げられます。

線香やローソクの火を消す際に、どうしても息を吹きかけて消したくなりがちです。

仏教においては身口意と呼ばれる考え方が存在し、人間の悪いおこないは以下3つから始まるとされています。

  • 身体
  • 意識

口から出る息は悪いものであると言われており、神聖な火を消すことはよくないとされているため、注意が必要です。

ほかにも、霊園のルールがある場合は必ず順守してください。

特に、開閉時間がある場合は必ず時間内に訪問してお墓参りしましょう。

また、ペットの立入を制限しているケースもあるため、事前にルールを確認することをおすすめします。

お墓参りで知っておきたい基礎知識

お墓参りをおこなう際に、故人に対して偲んで冥福をお祈りするためには、正しい基礎知識を習得する必要があります。

ここでは、以下の要素に対する基礎知識を詳しく解説します。

  • 時期
  • 服装
  • 持ち物

お墓参りにふさわしい時期

お墓参りについては、特にいつおこなわなければならないという時期はありません。

例えば、実家に帰省したタイミングでお墓参りするなど、自分の都合に合わせる形でも特に問題はありません。

ただし、一般的には以下の時期にお墓参りをおこなう形が取られています。

  • 祥月命日や月命日:故人を偲ぶ日である命日にお墓参りする形が一般的。
  • 春と秋のお彼岸:お彼岸の中日には昼と夜の長さが均等になり、あの世との距離が最も近くなる時期と言われていることから、ご先祖様に対する想いが通じやすくお墓参りに最適。
  • お盆の時期:ご先祖様の霊を自宅に迎えして供養をおこなう仏教行事。ご先祖様は始めにお墓を頼りにしてこの世に戻るため、お迎えの意味を込めてお墓参りをおこなう。

お墓参りをおこなう時間帯としては、なるべく日が出ている早めの時間帯が理想です。

もし、夜間にお墓参りしたい場合は、防犯の観点からも危険であり避けるべきです。

さらに、施設によって閉園時間があるためしっかりと確認しておきましょう。

お墓参りにふさわしい服装

お墓参りをおこなう際には、特に服装に決まりはありません。

法事と合わせておこなう場合は、法事の服装に準拠する形がスマートです。

特に決まりはないものの、以下のような服装を心がけてください。

お墓参りに適した服装
トップス 色は黒や紺、グレー、茶といった落ち着いたカラーリングを意識して、シンプルなデザインで胸元の露出が少ないものを選ぶ。
ボトムス 色は黒や紺、グレー、茶といった落ち着いたカラーリングを意識して、シンプルなデザインでなるべく丈の長いパンツやスカートを選ぶ。
上着 色は黒や紺、グレー、茶といった落ち着いたカラーリングを意識して、シンプルなデザインのジャケットやコートが基本。場所によっては汚れてしまうリスクがあるため、汚れに強い素材のものを選ぶとよい。
色は黒や紺、グレー、茶といった落ち着いたカラーリングを意識して、シンプルなデザインの靴を選ぶ。低めのヒールやフラットシューズがベターであるが、足元が悪い場所などの場合はスニーカーを選んでも問題ない。
バッグ 色は黒や紺、グレー、茶といった落ち着いたカラーリングを意識して、シンプルなデザインのバッグを選ぶ。汚れに強い素材のバッグを選ぶのがおすすめ。
帽子や手袋 色は黒や紺、グレー、茶といった落ち着いたカラーリングを意識して、シンプルなデザインのものを選ぶ。

ほかにも、アクセサリーや装飾品については派手なものは避けるべきです。

香水についても、香りの強いものは避けてください。

お墓参りに必要な持ち物

お墓参りをおこなう際には、持参する持ち物が必要です。

主な持ち物としてはお供え物があり、以下を持参するケースが多いです。

お供え物 意味合い
お線香 香りには、仏様やご先祖様のご飯となるという考えがあり、お線香の香りは心身を清めると言われており、お線香を焚くために持参する。着火するためのライターも併せて準備する。
お花 お墓にお花を供えるという行動には、きれいなお花をご先祖様に供えることによって、お墓参りしている自分の心とご先祖様の心を清らかにする意味がある。 また、花を供えることによって、人間の人生の無常観を表していると考えられている。
ろうそく 仏教では、古くから火は神聖なものと考えられており、ろうそくに火を灯せばお墓の周りに存在する不浄なものを清めることができる。また、周囲を明るく照らせば煩悩の闇の中に光を当てて迷いを取り去り、仏様の智慧を称えるという意味もある。
お水 お水には、お参りをする人の心を清める意味合いがある。水鉢と呼ばれる、お墓にお水を入れるくぼみが存在するケースでは、水鉢にきれいな水を入れる。
食べ物 現在、ご自身が生かされていることに感謝するという意味が込められています。

上記のお供え物以外にも、葬儀などと同じく数珠を持参します。

数珠は仏教徒におけるシンボルとなる存在であり、ご先祖様への功徳について何倍にもする作用があると考えられており、ご先祖様に対してより良い供養ができるので忘れずに持参してください。

さらに、お墓をきれいな状態とするため以下を持参してお墓掃除をすることをおすすめします。

  • 手桶
  • 柄杓
  • 柔らかいスポンジ
  • 柔らかいタワシ
  • タオル・雑巾
  • ほうき
  • ちりとり
  • 軍手
  • ゴム手袋
  • ゴミ袋

お墓参りの正しい手順

お墓参りする際には、正しい手順に従って行う必要があります。

主な手順としては、以下の流れで進行します。

  1. お墓に合掌をする
  2. お墓を掃除する
  3. お供えものをする
  4. お線香を供えてお参りをする
  5. 後片付けをする

各流れの詳細について、解説します。

【STEP1】お墓に合掌をする

はじめに、お墓の前に立ち合掌と呼ばれる、両手を合わせる行為をおこないます。

両手を合わせれば、仏の心を体得するという意味があります。

合掌することにより、心を集中させて仏と一体になれば、心の安らぎを得て心身ともに清らかに保てるのです。

合掌には、以下の種類があります。

種類 詳細
堅実心合掌 スタンダードな合掌方法で、肩の力を抜いて両手と両指を合わせて胸の前に置いて合掌する。
虚心合掌 両手の指に合わせて、両手の中に空間を作った形で合掌する。
金剛合掌 両手の指と指を組み合わせて右手の仏と左手の自分がしっかりとむずび合うようにして、金剛不動を表現する。

合掌の具体的な手順としては、まず背筋をまっすぐに伸ばし、手を胸の前に拳一つ分ほど空けて合わせてください。

そして、指先を仏前に対して45度の角度で傾けましょう。

【STEP2】お墓を掃除する

合掌をおこなった後に、お墓周りの掃除をおこないます。

はじめに、墓石周辺の掃除よりスタートして、枯れたお花を除去したり、落ち葉や散乱したゴミなどを拾ったりします。

同時に、雑草も除去してすっきりさせる必要があり、鎌などを用いて除去してください。

次に、墓石の掃除に着手しますが、最初に周囲の清掃をおこなった後に墓石を水洗いします。

必要に応じて、墓石用の洗剤を使用しながら、仕上げの水洗いの後に拭き上げる流れが一般的です。

もし、水洗いで汚れが落ちる程度の汚れであれば、無理に洗剤を使う必要はありません。

これは、専用の洗剤を使用したとしても墓石にダメージが及ぶためです。

しつこい汚れがある場合は、ブラシや歯ブラシ、タオルなどを使用してしっかりと除去しましょう。

【STEP3】お供えものをする

お墓がきれいな状態になったら、お供えものをおこないます。

具体的な手順としては、始めにろうそく立てにろうそくを立てて、火を灯してください。

次に、お線香に火を点けて線香立てに立てて、続けて花立てにお花を供えましょう。

そして、水鉢にきれいな水を入れて、墓石に水をかけた後に、食べ物などをお供えしてください。

お供えものをする際には、以下のような点に注意してください。

  • 直置きしない
  • 袋や箱に入ったものは口を開けてお供えする
  • お酒やお菓子をお供えする場合はお参りが終わったら片付ける

【STEP4】お線香を供えてお参りをする

お線香は、お供えもののタイミングで実施することが多いですが、風習によってお供えものの後に供えるケースも多いです。

お線香に火を付けた後に、手で振るようにして消します。

この際に、絶対に口で吹き消す行為は避けてください。

もし、複数人でお墓参りをおこなう場合は、お墓に眠っている故人と近しい間柄の人より順番にお参りしましょう。

【STEP5】後片付けをする

お墓参りをおこなった後、お供え物は基本的に持ち帰って自宅で召し上がっても問題ありません。

これは、お供えものをそのまま放置しておくとカラスが食べ散らかしたり、墓石に汚れやサビが発生したりするためです。

線香は、基本的にそのまま燃やし切り、お花はお供えしたままで問題ありません。

まとめ

お墓参りは、故人に感謝の気持ちを伝える大切な行動です。

しっかりとマナーを守って、適切に対応することが望まれます。

今回紹介したポイントに注意して、お墓参りすることをおすすめします。

蓮華では、お墓参りに関するお悩みにもサポートさせていただきます。

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