- 1 遺産分割協議書に関するアンケート調査結果
- 1.1 調査概要
- 1.2 Q1.あなたが遺産分割協議書を作成する主な理由は何ですか?
- 1.3 Q2.遺産分割協議書を作成する際に最も重要だと感じる事項は何ですか?
- 1.4 Q3.遺産分割協議書の作成に際して不安に思うことは何ですか?
- 1.5 Q4.遺産分割協議書に何を含めるべきだと思いますか?
- 1.6 Q5.協議書の作成で重要だと思うサポートは何ですか?
- 1.7 Q6.遺産分割協議書作成時にどのような情報がもっとも役立つと思いますか?
- 1.8 Q7.相続において最も心配な点は何ですか?
- 1.9 Q8.相続財産の調査と評価についてどの程度の支援が必要だと感じますか?
- 1.10 Q9.相続手続きにおいて最も重要だと思う要素は何ですか?
- 1.11 Q10.将来的に法的トラブルを避けるために遺産分割協議書に期待することは何ですか?
遺産分割協議書に関するアンケート調査結果
遺産分割協議書を実際に作成した経験のある男女10名を対象にアンケー調査を実施しました。遺産分割協議書は相続手続きに欠かせない重要な書類ですが、その作成過程で多くの方が悩みや疑問を抱えるのも事実です。
このページでは、遺産分割協議書に関するアンケート調査結果をもとに、実際に多くの方が経験した課題や工夫、意識の傾向を紹介します。
さらに、正しい書き方について詳しく知りたい方は、ぜひ「遺産分割協議書の正しい書き方」のページも合わせてご覧ください。
調査概要
- 調査機関:自社調査
- 調査対象:遺産分割協議書を作成した経験のある男女
- 有効回答数:10名
- 調査方法:WEBアンケート(クラウドワークス)
- 調査期間:2024年6月9日~同年6月19日
Q1.あなたが遺産分割協議書を作成する主な理由は何ですか?
「法的なトラブルを避けるため」と「家族間の和解を保つため」が同じ数で最も多い理由になっていました。やっぱり、遺産分割の話はどうしても揉めやすいので、事前に協議書をしっかり作っておくことで安心感を得たい人が多いのかもしれません。
次に多かったのは「財産の透明性を確保するため」で、これも納得です。後々、「知らなかった」「聞いてない」といったトラブルを防ぐには、ちゃんと記録を残すのが大事ですよね。「相続税の処理を容易にするため」も一定数あり、税金の手続きをスムーズに進めたいという現実的な理由も見えました。
少数ではありますが「その他」の回答もあり、個別の事情や背景がある人もいるようです。結果を見てみると、遺産分割協議書は単に法律上必要だから作るというだけではなく、家族の関係や安心感、そして実務面での利便性を考えて作成している人が多いことが分かりました。
Q2.遺産分割協議書を作成する際に最も重要だと感じる事項は何ですか?
「相続人全員の同意」が圧倒的に多い回答となっています。やはり、遺産分割協議書を作成する上で、家族全員が納得していることが最も重要だと感じている方が多いようです。これが整わないと、どんなに内容が整備されていてもトラブルの原因になりかねませんからね。
次に多かったのが「正確な財産の記載」です。相続においては、財産の内容が明確になっていないと、不信感や誤解が生じることもあるため、具体的で正確な記載を重視する声が多いのも納得です。
「法的要件の遵守」や「明確な手続きの説明」はそれほど多くはありませんでしたが、これらも重要な要素であることは間違いありません。ただ、具体的な内容よりも、まずは家族間での合意を優先するという考えが色濃く反映されている印象です。
「税務に関する正確な記載」が選ばれなかったのは意外な結果でしたが、多くの方が専門家に依頼することで対応すると考えているのかもしれません。総じて、協議書作成では家族間の信頼と合意が何より大切だと考えている人が多いことが分かる結果となりました。
Q3.遺産分割協議書の作成に際して不安に思うことは何ですか?
「内容の不備が心配」という回答が最も多く寄せられていました。やはり、遺産分割協議書は法的な書類であるだけに、少しでも内容に不備があると後々トラブルになる可能性があるため、不安を感じる方が多いのだと思います。
次に多かったのは「法的な問題が発生するかもしれない」「相続人間の対立が激化する」、そして「手続きの複雑さ」が同数で並んでいます。法的に不備がないように進めたいと思いつつ、家族間の対立をどう回避するかという悩みも同時に抱えている方が多いようですね。また、遺産分割協議書の作成自体が初めての経験という方も多く、手続きの複雑さに気後れしてしまうのも無理はありません。
少数派ではありますが、「適切な専門家を見つけることができるか」という不安も挙げられていました。特に複雑な内容や高額な財産が絡む場合、信頼できる専門家を選ぶのは重要ですし、それ自体が負担に感じられることもあるのでしょう。
Q4.遺産分割協議書に何を含めるべきだと思いますか?
「分割方法の具体的な説明」が最も多くの回答を集めました。遺産分割協議書を作成する上で、具体的な分割方法が明記されていれば、後々のトラブルや誤解を防ぎやすいと考える方が多いようです。この項目がトップになったのも納得ですね。
次いで、「財産の詳細なリスト」と「相続人の権利と責任」が同じ数の回答を集めました。遺産分割において、どの財産がどのように分割されるのかを明確にすることはもちろん、相続人一人ひとりの役割や責任をしっかり記載することで、全体の透明性が確保されると考えられているようです。
「相続税に関する情報」への回答は少なく、「法的制約や条件」はゼロという結果でした。これらについては専門家に任せるというスタンスや、書類に含めるよりも別途相談すれば良いという意識があるのかもしれません。
Q5.協議書の作成で重要だと思うサポートは何ですか?
「法律的アドバイス」と「文書作成のアシスタント」が最も多く選ばれており、協議書の作成においてこれらのサポートが特に重要と感じている人が多いことが分かります。やはり、法的に正確な内容を盛り込みながら、形式に則った協議書を作成するためのサポートが求められているようですね。
次いで、「会計・税務の専門知識」が多く挙げられました。遺産分割には税務の観点も欠かせないため、正確な情報を得たいというニーズも根強いようです。相続税や財産評価に関してのアドバイスがあることで、安心して手続きを進められると考える人が多いのでしょう。
「緊急時の対応支援」は少数派でしたが、予想外の事態が起きた場合のサポートが必要だと考える方もいるようです。一方で、「家族カウンセリング」は回答がゼロでした。これは、協議書作成において家族関係のサポートを求めるよりも、法務や実務的なサポートを重視する傾向が強いことを示しているのかもしれません。
Q6.遺産分割協議書作成時にどのような情報がもっとも役立つと思いますか?
「実際のサンプルやテンプレート」が最も多く選ばれています。具体的な例を参考にできることで、何をどのように書けばよいのかが分かりやすくなり、不安を軽減できると考えている方が多いようですね。特に初めて遺産分割協議書を作成する場合には、実例があると大いに助けになるのではないでしょうか。
次に多かったのは「法的要件の明確な説明」です。協議書は法律に基づいた書類であるため、要件をしっかり理解して作成することが大切です。法的な説明があることで、記載内容に自信を持って進められるという安心感を求めている人が多いようです。
「相続人間での協議の進め方」がその次に挙がっており、話し合いを円滑に進めるためのアドバイスを求める声も一定数見られます。やはり、家族間の協議がスムーズにいかないケースも多く、そのサポートがあれば助かるという意見でしょう。
「相続トラブルの回避方法」や「相続税の計算方法」への回答は比較的少数でした。トラブル回避については、具体的な協議書内容が整えば自然と問題を防げると考えられているのかもしれません。一方、相続税に関しては専門家に任せるという意識が強いのではないでしょうか。
Q7.相続において最も心配な点は何ですか?
「法的な問題や訴訟」が最も多く選ばれました。やはり、相続は法律に関わるデリケートな問題なので、手続きのミスや解釈の違いから訴訟に発展することを心配する方が多いようです。法的な安心感を得るため、専門家に相談したいと考える人が多いのではないでしょうか。
次いで、「財産の不平等な分配」「相続税の高額な負担」「家族関係の悪化」が同じ数の回答を集めています。財産の分け方が不平等だと不満や対立が生まれやすい一方で、相続税の負担が家計に与える影響を懸念する声もあります。また、相続をきっかけに家族関係が悪化してしまうことを心配する方も多く、感情的な側面が強く影響することが伺えます。
「手続きの煩雑さ」に対する回答は少数でしたが、手続きが複雑で何から手をつけていいのか分からないという悩みもあるようです。これも相続が初めての経験である人にとっては大きな負担になり得るポイントです。
Q8.相続財産の調査と評価についてどの程度の支援が必要だと感じますか?
「基本的なガイダンスだけで十分」と「専門家の意見が重要」が同数で最も多く選ばれています。多くの方が、相続財産の調査や評価を進める際には、自分である程度対応できるものの、要所要所で専門家のアドバイスや適切なガイドが必要だと感じているようです。
次いで、「全面的な支援が必要」「詳細なレポートが欲しい」「自力で処理可能」が同じ数の回答を得ています。全面的な支援を求める方は、相続財産が多かったり複雑だったりするケースが多いのかもしれません。一方で、詳細なレポートを希望する方は、具体的で信頼性のあるデータをもとに判断したいという姿勢が伺えます。
「自力で処理可能」と答えた方も一定数おり、相続財産の内容が明確だったり、手続きに慣れている場合には、特に外部の支援を必要としない方もいるようです。
全体的に見て、相続財産の調査や評価においては、完全なサポートよりも、的確なガイダンスや専門家の意見を活用した部分的な支援を求める傾向が強いことが分かります。これにより、不安を解消しつつ、自分たちのペースで進めたいという意識が反映されているのではないでしょうか。
Q9.相続手続きにおいて最も重要だと思う要素は何ですか?
「正確性と信頼性」が最も多く選ばれています。相続手続きは法的な要件を満たしつつ進める必要があるため、正確で信頼できるプロセスが何より重要と考える方が多いようです。この結果からも、手続きのミスがトラブルに発展するリスクを避けたいという意識が伺えます。
次いで「相続人全員の満足」が挙げられています。これは、法的な側面だけでなく、家族間の調和や納得感を重視する声が強いことを示しています。公平感を保ちながら進めることが、手続き全体の成功において大切だと感じている人が多いのではないでしょうか。
「費用の透明性」と「法的な保護と安全」が同数で次点となりました。手続きにかかる費用が明確であれば、安心して進められると考える方が一定数いるようです。また、法的な保護がしっかりしていることは、安心感や信頼感を得るための基盤となると感じられているようです。
「速さと効率」は最も少ない結果でしたが、これはスピードよりも正確性や家族間の納得を優先したいという姿勢が多くの人に共通しているからだと考えられます。
Q10.将来的に法的トラブルを避けるために遺産分割協議書に期待することは何ですか?
「家族間の合意形成」が最も多く選ばれています。遺産分割協議書に期待される主な役割として、家族全員が納得できる形で話し合いをまとめ、円満に相続を進めることが重視されていることが分かります。家族間の対立を未然に防ぐための基盤として、協議書が果たす役割は大きいですね。
次いで、「財産の明確な記録」が挙げられました。協議書に具体的な財産内容や分割方法を詳細に記載することで、後々の混乱や誤解を防ぎたいというニーズが強いようです。これにより、相続内容の透明性が確保され、トラブルのリスクを大きく減らせると考えられています。
「法的な保護の確保」と「継続的なサポートとアドバイス」は同数の回答でした。法的に有効な協議書を作成することで、安心感を得たいと考える人がいる一方、相続後のサポートやアドバイスも求められていることが分かります。手続きが終わった後も、必要に応じて対応できる体制があると心強いと感じる方が多いのではないでしょうか。
「紛争解決の手段」に期待する声はありませんでした。これは、そもそもトラブルを未然に防ぎたいという意識が強い結果とも言えます。
プロフィール
- 一般社団法人蓮華は高齢者様を一人にさせず、一人一人に対して真心を持って接していく会員制の団体です。 直面している社会問題を寄り添い共に考え、より良い未来を作り、 人生を豊かにしていくサポートを行っていきます。
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